P-TECHの歴史を知る

米国経済では、2024年までに、必ずしも4年制大学の学位が必要ではないものの、中等教育後の学位を必要とする仕事が1,600万件生まれると言われています。高校卒業資格しか必要としない仕事が何百万もなくなったため、このような「ニューカラー」の仕事に対する需要は増え続けています。このような「ニューカラー」現象は米国に限らず、世界中の労働力需要に影響を与えています。 P-TECHは、このような課題に取り組むために設計されました。

矢角

P-TECHの歴史

若者は、スキルや教育を受けて職場に備える必要性を理解していますが、大学の学位を取得しない割合が高いのが現状です。米国のコミュニティカレッジの定時制卒業率は13%です。低所得層の学生の卒業率は著しく低い。

IBM、ニューヨーク市教育局、ニューヨーク市立大学は、2011年9月にニューヨークのブルックリンに最初のP-TECHスクールを設計・開校し、2015年6月に最初のクラスが卒業しました。

P-TECHは2つの目的を持って設計されました。

- ニューカラーの仕事に必要な学術的、技術的、専門的なスキルを備えた労働力を構築することで、世界的な「スキル・ギャップ」に対処し、地域経済を強化する。

- 十分な教育を受けていない若者に、大学進学やキャリアレディネスへの直接的な道筋となる革新的な教育機会を提供する。

2014年にオーストラリア首相がP-TECHブルックリンを訪問したことを受けて、オーストラリアは翌年に2つのP-TECHスクールを立ち上げました。ジーロングのNewcomb CollegeとバララットのFederation Collegeです。 その後、さらに26の国がP-TECHを採用しています。

P-TECHは現在、300校以上の学校に拡大し、さらなる拡大を目指しています。また、600社以上の大企業や中小企業が、医療IT、先進製造業、エネルギー技術などの幅広い分野で学校と提携しています。

ヒストリーイメージ

ダブリンでP-TECHの学生を訪問したジョー・マクヒュー元アイルランド教育大臣と、ニューヨーク州ブルックリンでP-TECHの学生を訪問したオバマ元米国大統領。